講座内容
◆ ★アラブ世界における抵抗の文化 ■田浪亜央江(大学非常勤講師) 何が彼らの粘り強い抵抗を可能としているのか? アラブやアラブ文化の「強さ」をむしろ「弱さ」の側面から考えながら、アラブ文化のアクティビズムへの入り口を作ります。 |
◆6/8 ★イラン「緑の運動」─アラブ市民革命の先駆として ■山岸智子(明治大学政治経済学部 教授) 2009 年のイラン大統領選挙後に湧きおこった市民運動は「緑の運動」とよばれる。この運動には、若年層の積極的参加、Facebookの利用など、2011 年のアラブ市民革命の先駆ともいえる特色があることを知ってもらいたい。 |
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◆6/22 ★占領下イラクにおける抵抗の文化─現代美術家との交流から ■相沢恭行(PEACE ON 主宰〈イラク支援・文化交流NGO〉 戦争と占領で混乱するイラクで芸術活動を続ける美術家たち。生きるだけでも困難な状況でなぜ描くのか。民間交流で触れたその姿を紹介し、文化の持つ力と意味を考えます。 |
◆7/6 ★アラブのビートで踊ろう・叩こう! ■ムハンマド上田(エジプト太鼓集団・タブラクワイエサ 主宰) アラブ人の楽天性や精神的な強さの鍵は、彼らが伝統的にもっている音楽的感覚とも関係するのではないでしょうか。聴いて楽しむだけじゃなく実際に叩いて、アラブのビートを自分の身体に取り込もう! 頭だけの理解ではなく、アラブ音楽の楽しさを身体で味わっていただきます。 ◆作品:DVD「上田の楽しいダラブッカ教室」/CD タブラクワイエサ「Brofa」 ◆参考HP:エジプト楽器専門店シュップクワイエス http://kwaies.com/ |
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◆7/20(予定) ★文化現象から見たエジプト革命 ■山本 薫(アラブ文学研究者/ 東京外国語大学ほか 非常勤講師) ムバーラク辞任後もエジプトで続く「革命」の動きを、文化、特に若者世代を中心とするポピュラーカルチャーの観点から解説し、エジプト革命の経緯と今後を考えます。 |
◆8/3 ★人と人をつなぐ連帯のシンボル─クスクスの魅力 ■にむらじゅんこ(ライター/ 比較文化研究/ 東京大学総合研究科 博士課程) フランスで国民食となり、米国でも健康食として進化するクスクス。アラブ文化圏を越境し、様々な国で愛されているクスクスのメッセージに耳を傾けます。 |
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◆9/7(予定) ★アラブ文学と抵抗の文化 ■山本 薫(アラブ文学研究者/ 東京外国語大学ほか 非常勤講師) パレスチナを中心に、アラブ世界の民衆的抵抗において文学が担ってきた役割を歴史的に振り返り、その魅力の一端を紹介します。 |
◆9/21 ★オリーブが伝える文化・生活 ■皆川万葉(パレスチナ・オリーブ) オリーブの木は日常生活そのもののシンボルであると同時に、永続性や土地とのつながりを表す抵抗のシンボルでもあります。「生活することが抵抗すること」なのです。 |
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◆10/13(土)14:00 〜 17:00 ★服飾文化の豊かさに出会う <西アジアの衣服と伝統> ■村上佳代(文化学園服飾博物館 学芸員) 衣服には、その民族の暮らす気候、風土、宗教、生業などが反映されます。文化学園服飾博物館の所蔵品や現地写真から具体的な例を挙げ、西アジアの衣服の特徴を、形や文様などから探ります。 <伝統とアイデンティティをKawaii ブランドに─パレスチナの刺繍と衣装> ■倉元美実(Donya Al-HOBB 代表) 「美しいパレスチナ刺繍を世の中に広めたい!」という思いから起業しました。講義では、開業から現在までの道のりについてお話しする予定です。 |
◆11/2 ★パレスチナのヒップホップと「ことば」をめぐる闘争 ■田浪亜央江(大学非常勤講師) ヘブライ語優位政策のなかで、忌み嫌われ、粗末に扱われているイスラエルのアラビア語。そんな状況を大胆に吹き飛ばす、アラビア語のヒップホップのパワーを堪能しましょう。 |
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◆11/ 16(予定) ★ヨーロッパのムスリム移民のベールをめぐる抑圧と抵抗 ■森 千香子(一橋大学 准教授) ヨーロッパのムスリム移民女性はなぜ、どのような経緯でベールを被るのか、またそこにはどのような意味や戦略があるのかを、ムスリム女性へのインタビューを通して考える。 |
◆12 / 7 ★アラブ革命におけるマス・メディアと ソーシャル・メディア ■千葉悠志(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 博士課程/ 日本学術振興会 特別研究員〈DC〉) 新しいメディアの登場と普及は、しばしば社会を変えると考えられています。本講義では、2011 年以来のアラブ民主化革命を通して、この問題を考えてみたいと思います。 (13「もうマスコミは信じない」クラスと合同) |
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