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15. どうする日本の食と農

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¥34,000

概要

東日本大震災にともなって起きた原発事故、そして多くの批判や懸念をふりきって政府が突入しようとしているTPP交渉。日本の食と農は、これまで以上に深刻な危機にさらされています。食に不安をもつ日本人は多いものの、その食の基礎にある農の意義について真剣に考えてこなかったツケがまわっているのです。でも、いま変われば、食と農の確かな基盤を創り出していくことはできます。この講座では、現在の切実な課題を正面から学び、第一線の当事者や実践者からお話をうかがうとともに、試行錯誤の中から生み出されている多くの創意にあふれた取り組みに出逢っていきます。実はゆたかな農の世界にふれ、希望への道を切り拓いていきましょう。

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全講座パンフレットのPDF版はこちら(約25MB)


・2012年5月~11月
・基本的に隔週火曜日 19:00〜21:00
・全12回/定員30名
※出かける回は交通費・宿泊費・食費などが別途かかります。



15. どうする日本の食と農

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講座内容

Ⅰ.いまの問題をどう解決するか
5/227/10
★オリエンテーション
―農を疎かにするから豊かになれないのだ

15-1 ■大江正章(コモンズ代表/PARC 代表理事)


安さと効率を追求してきた 結果、日本の農は崩壊の危機を迎え、貧しい食が蔓延しました。でも今なら間に合います。未来を拓く のは環境を守る循環型有機農業への全面転換です。
  ◆6/5
★奪われる種子・守られる種子


15-2 ■西川芳昭(名古屋大学大学院国際開発研究科 教授)

ごく最近まで、農家は自分たちで自分の畑にまく種子を収穫し、また近隣の農家と交換して土 地に合った作物の品種を作り守ってきました。これらは人類にとっての遺産と考えられてきましたが、 様々な国際約束の下でこの種子の私有化が進んでいます。私たちはこの変化をどう考え、どのように行 動したらいいかを議論したいと考えています。


◆6/19
★「強い農業」という迷妄
―TPPが私たちにもたらすもの

15-3 ■天明伸浩(星の谷ファーム 代表/上越有機農業研究会 代表/TPPに反対する人々の運動 共同代表)
TPP問題が浮上して、海外に農産物を輸出する強い農業が必要だと言われる。しか し、強い農業は、田舎で暮らす人を減らし、世界中の市民の食と生活を破壊する。
 
◆7/7(土)~8(日)1泊2日
★福島県喜多方市を訪れる
新規就農者が過疎の山村を元気に する

15-4 ■浅見彰宏(ひぐらし農園)


福島県の農業は震災で大きなダメージを受けました。しかし私達は諦めていません。これを機に新しい 価値観や繋がりを創る。その一例になることを目指した取り組みをご紹介します。
●参考HP:ひぐらし農園ブログ
http://white.ap.teacup.com/higurasi


Ⅱ.放射能汚染時代を生きる
◆7/27(金)
★ふくしまから考える、持続可能な社会とは

15-5 ■菅野正寿(NPO法人福島県有機農業ネット ワーク 理事長/NPO法人ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会 特産理事)
3・11大 震災原発事故から、耕して種を蒔き、農の営みを続けるなかで、土の持つふところの深さ、つまり放射 能を土に吸着固定化し農産物に移行しないことが明らかになってきました。そして循環型農業があらた めて大事であること、農林漁業の果たす役割にこそ持続可能な社会が見えてくること、都市と農村が共 に考え、新しい時代をつくることを見出したい。

 

◆9/4
★消費者と生産者をつなぐ現場の模索と苦闘

15-6 ■戎谷徹也(大地を守る会 事業戦略部放射能対策特命担当)

原発事故と放射能は “私たちの暮らしの今”の危うさを様々な局面から映し出した。分断された糸をつなぎ直す作業は、新 しい価値を据え直す希望への営みでありたい。

◆9/18
★チェルノブイリに学ぶ智慧
―免疫力アップ・放射能排出の食事法

15-7 ■境野米子(生活評論家/薬剤師)


原発事故で飛び散った放射性物質によ り、茅葺屋根の古民家での豊かな暮らしは終わりました。草も枯葉も廃棄物、野草も山菜も採れません 。この汚染時代を子や孫が生き抜く知恵を探りたいと思います。

 

Ⅲ.素敵な農の世界
◆10/11(木)
★ヒトは大昔から、自らの食べ物は自らでつくりだしてきた

15-8 ■明峯哲夫(農業生物学研究室 主宰/NPO法 人有機農業技術会議 代表理事)



「放埓」とは、馬が埒(らち・周囲の柵)から解き放た れること、転じて人が生業を忘れて遊興に耽ることを意味します。人の生業とは衣食住を紡ぎ出すこと。すなわち「農」です。人の暮らしがわがままに、社会全体が放埓に堕していくのを避けるには、農という営みが必要なのです。
 

◆10/16
★街の真ん中で有機の農産物を売る・交流する・新規就農者を育てる!

15-9 ■吉野隆子(オアシス21オーガニックファーマーズ朝市村 村長)


有機で新規就農した人たちが苦しむのが販売です。販路開 拓のために始めた朝市が、交流や店・会社とのつながりを生み、有機で就農を目指す人たちを育てる場 ともなりました。この取り組みを紹介します。



◆11/3(土・祝)午後
東京都大田区を訪れる
★細胞がしみじみよろこぶごはん
―食べて、話そう。

15-10 ■松田ゆり(野菜を食べるカフェ油揚げ 店主)


日々の暮らしを豊かにしてくれる食材。 実りのある時も、少ないときも、自然のまんまを受け入れ、強いエネルギーをいただきます。心が満た される食べ物や生き方を、生産者の想いを通してお伝えできればと思います。
●参考HP:「野菜を食べるカフェ油揚げ」
http://r.goope.jp/aburaage/


 
◆11/13
★ふだんぎの有機農業
―島根山村の自給世界から「農的価値」を考える

15-11 ■相川陽一(島根県中山間地域研究センター 嘱託研究員)


島根の山村で暮らした経験をもとに、食やエネルギーを地域で自給する生き方についてお話しします。自給 をキーワードに、農山村―都市の連帯と農を基盤に据えた社会構想を議論しましょう。



◆11/27
★地域を創り、変える農の力

15-1 ■大江正章(コモンズ 代表/PARC 代表理事)


農を大切にし、自然・環境・人的資源を活かし、活気ある地域づくりを行なっているところには人が集まり、豊かな関係性が発展します。農はコミュニティと文化の結節点なのです。
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