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17. 抵抗と日常―アジア・ドキュメンタリーの世界

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¥36,000

概要

川、草木、泥道、長屋―アジア映画には、わたしたちにとってどこか近しい、おだやかな自然と地面にほど近いところでまめやかに生きる人びとの姿があふれています。しかしかれらは、決して共同体の規範に囲い込まれ、黙従するだけの人びとではありません。それぞれの場所で、みずからの感性と信念にしたがい、動き、声をあげ、楽しみ、闘っています。普段なかなか観ることのできない、アジア各地のすぐれたドキュメンタリー映画の数々を通じて、わたしたちのふるさと、アジア社会の奥深さにもぐり込みましょう。映画が映し出す日常には、グローバリズムの中で葛藤し格闘する、アジア社会の現在が鮮やかに映し出されています。かれらの世界が、わたしたちの肌の内側で息づくのを感じ、表現すること、表現を受け取ること、現代社会で生きぬくことについて、語り合いましょう。

●2014年6月~11月
●基本的に土曜日午後
※映画上演時間によって終了時間が変わります。
●全10回/定員30名

17. 抵抗と日常―アジア・ドキュメンタリーの世界

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講座内容

◆6/7 14:00〜16:30
今、アジアのドキュメンタリー映画を観るということ

photo coming soon ■金子 遊(映像作家/批評家/慶應義塾大学 講師/ドキュメンタリーマガジン「neoneo」編集委員)

私たちの目の前に、広くて奥深いアジア世界が広がっています。ドキュメンタリー映画を観ることを入り口にして、その政治や文化、社会的な現実に触れていきましょう。

●主著:『フィルムメーカーズ 個人映画のつくり方』(編著) アーツアンドクラフツ 2011/『吉本隆明論集 初期・中期・後期を論じて』(共著)アーツアンドクラフツ 2013

●参考文献:金子遊『アジア映画の森 新世紀の映画地図』(共著)作品社 2012/金子遊『アジア映画で〈世界〉を見る 越境する映画、グローバルな文化』(共著)作品社 2013


  ◆6/21 14:00〜16:20
★映画『ビラルの世界』を観て話そう
◎上映作品『ビラルの世界』




監督:ソーラブ・サーランギ
88分/2008年/インド

【作品説明】
コルカタの貧民街で、目の不自由な両親と暮らす3歳の男児ビラルの日常を追ったドキュメンタリー。ヒンドゥー教とイスラム教という宗教の違いを乗り越えて結婚したビラルの両親は、ともに目が不自由なため詐欺にあうなど多くの困難に直面するが、それでも近隣の住民とのつながりを大切にしながら、愛情深くビラルを育てている。

◆7/19 12:00〜19:00
★映画『怒れる沿線:三谷』を観て話そう
5時間以上もある映画ですので、体がつらくならないよう、お茶を飲みながら休み休み観ましょう!

◎上映作品『怒れる沿線:三谷』




監督:陳彦楷(チャン・インカイ)/菜園村の人々
310分/2011年/香港

【作品説明】
香港で、高速鉄道建設のために移転させられる菜園村。そこで住民たちと生活を共にし、記録し続けてきた監督の「怒れる沿線」三部作の最終章。日常の農作業とともに移転先についての議論、強制撤去に対する村人たちの直接抗議行動を克明に記録する。



 

◆日程調整中
★未完成映画『マージナル=ジャカルタ・パンク 2014年版』を観る

photo coming soon中西あゆみ(写真家)



この映画は未完成のドキュメンタリーです。ジャカルタの「マージナル」というパンク・バンドを追っています。撮影は現在も継続中です。荒削りな内容ですがご了承ください。

●主著:写真集『地球はこどものあそび場だ‥。EARTH at PLAY』世界文化社 2004 ※中西監督がジャカルタ在住のため、日本帰国時に実施します。 ◎上映作品『マージナル=ジャカルタ・パンク 2014年版』



(c)Sameer Al-Abdullah
監督:中西あゆみ

【作品説明】 インドネシアの首都ジャカルタで生きるパンクス・バンド「マージナル」は、革命児でもあり、その中心的存在だ。Marjinalとは、端っこ・崖っぷちに生きる者たち。重要視されず、排除された人びとを意味する。かつて活動家として反体制を叫び、学生運動を続けてきたマイク(36)とボブ(35)。「いくらデモに参加しても何も変わらない」。政治的自由も言論の自由もない中で、どうやって自分たちのメッセージを伝えるべきか。96年、二人はバンドを結成。

◆9/6 14:00〜16:00
★映画『いてはいけない人』を観て話そう

◎上映作品『いてはいけない人』
監督:ヤリーヴ・モゼール
68分/2012年/イスラエル、オランダ、パレスチナ

【作品説明】
ルイ、32歳、パレスチナ人。テルアビブ市内に身を潜めて8年。アブドゥ、ラマラ出身の24歳。スパイ容疑でパレスチナ当局から拷問を受ける。ファリス、23歳、西岸地区出身。親に殺されかけ、家を出てテルアビブに。ゲイとして、パレスチナ人として、幾重にも絡まりあう差別の中で、彼らに生きる場所はない。



 

◆9/20 14:00〜18:00(予定)
【ちょっとブレイク】映画と、わたし。

受講生のオススメ映画持ち寄り!

わたしを変えた一枚、わたしを救う一枚をまったりシェア。集まった作品から数作を選び、長い作品であれば一部を、短い作品であれば全部を上映し、語り合いましょう。

◆10/4 14:00〜17:30
★映画『悪意なき闘い』を観る
アラブの春はいま―チュニジアから見つめる

photo coming soon ■鷹木恵子(桜美林大学大学院国際学研究科 教授)


映画『悪意なき闘い』を素材にし、チュニジア革命とその後の民主化過程における女性たちの活動に焦点をあて、そのダイナミズムをジェンダーの視点から考察します。

●主著:『チュニジアを知るための60章』明石書店 2010/『マイクロクレジットの文化人類学 中東・北アフリカにおける金融の民主化にむけて』世界思想社 2007

●参考文献:エマニュエル・トッド『アラブ革命はなぜ起きたか デモグラフィーとデモクラシー』藤原書店 2011/「特集 アラブ革命」『現代思想』2011年4月臨時増刊号
◎上映作品『悪意なき闘い』




監督:ナディア・エル・ファーニー、アリーナ・イサベル・ペレス
66分/2012年/フランス

【作品説明】
前政権末期のチュニジアで、政治によるイスラム教の利用に危惧を覚えた監督は、作品で問題提起を行った。イスラーム主義者はネット上でこれを非難、監督本人への死刑宣告・告訴へと発展する。癌を患いながら、思想の自由を訴え続ける監督の闘いの記録。


 

◆10/18 14:00〜16:20
★映画『影のない世界』を観て話そう
◎上映作品『影のない世界』




監督:クー・エンヨウ 90分/2011年/マレーシア

【作品説明】 マレーシア、クランタン州で、政治に翻弄され、衰退の一途を辿る影絵のワヤン・クリ。劇の枠組みを使い、政治と芸術の狭間で、生活苦にあえぎながらも細々と続ける影絵師の姿などを丹念に描く。

◆11/1 14:00〜17:30
★映画『ここにおるんじゃけぇ』を観る
障害、国家の暴力 そしてわたしがわたしである喜び
photo coming soon ■瀬山紀子(DPI女性障害者ネットワークメンバー/連連影展FAV〔フェミニスト・アクティブドキュメンタリー・ビデオフェスタ〕メンバー)

障害をもつ一人の女性の生き様を撮った映画を観て、障害や優生保護法のこと、そうした問題について映像表現すること、一人の女性の生き方を、ゆっくり語り合いましょう。

●主著:『障害を問い直す』 (共著)東洋経済新報社 2011/『障害者介助の現場から考える生活と労働 ささやかな「介助者学」のこころみ』(共編著)明石書店 2013

●参考文献:佐々木千津子『ほっとしてほっ』 企画編集室ゆじょんと 2012/優生手術に対する謝罪を求める会編『優生保護法が犯した罪 子どもをもつことを奪われた人々の証言』 現代書館 2003
14 「自由をもとめる、生き方のデザイン」クラスと合同)

◎上映作品『ここにおるんじゃけぇ』




監督:下之坊修子
97分/2010年/日本

【作品紹介】
脳性マヒの佐々木千津子さんは、ピンクに染めた髪とジーパン姿で毎日街へ繰り出している。強制不妊手術の後遺症に悩みながらネコとヘルパーと暮らす、涙と笑いの日々。



 

◆11/15 14:00〜17:00
◎上映作品『みんな聞いてるか!』




監督:カマル・アフマド・サイモン
89分/2012年/バングラデシュ

【作品説明】
サイクロンにより、避難せざるを得なくなったデルタの集落100世帯あまり。約束された新堤防はできる気配がない、しかし故郷は失いたくない。ならば、自分たちで作るしかない。水と背中合わせのたくましくもしなやかな生活を描く。
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