講座内容
◆ ★検察とは何か ─まずはゼロから学ぼう ■青木理(ジャーナリスト 未曽有の混乱に揺れる検察組織。しかし、その権能はあまり知られていない。本講座では強大な権力機関=検察の闇を徹底総覧していくが、まずは検察の基礎と現状を確認する。 |
◆5月28日 午後15:00~18:00 ★つめ切りケアが虐待に ─勾留102 日間。変わっていく供述調書 ■上田里美(看護士/ つめ切り事件冤罪被害者) 私は2007 年7月2日に「傷害」容疑で逮捕されました。入院患者のつめを剥いだと言われたのです。毎日、毎日取調べを受け、真実をしゃべっても違うと否定され、私の心はボロボロになっていきました。次第に刑事さんが良い人に思え、今の私を救ってくれるのはこの人だと思うようになり、“ 自白”と言われる調書が出来上がっていきました。 |
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◆6月9日 ★足利事件は「菅家さんの無罪」で終わらない ─足利事件と検察 ■佐藤博史(弁護士/ 早稲田大学法科大学院教授) 足利事件は、テープ録音された検察官の取り調べの恐怖を教えるとともに、真犯人のDNA を明らかにした。しかし真犯人は野放しである。わが国の検察の闇がここにもある。 |
◆6月23日 ★告発! 検察の裏金づくりの全貌 ■三井環(元大阪高等検察庁公安部長) 2001 年10 月末、検察最大の汚点となることが行われた。これを「けもの道」という。それが原点となり、政権への多くの捜査が打ち切られたり、政権による検察を利用した捜査が行なわれたりするに至った。検察の闇を問いたい。 |
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◆7月7日 ★村木厚子事件を取材して ■江川紹子(ジャーナリスト) 厚労省元局長・村木厚子が巻き込まれた冤罪、検察官による証拠物の改ざん等の事件をきっかけに、検察の様々な問題点が明らかになった。最高裁の検証、検察の在り方検討会議の提言を経て、検察はどこまで変わるのか、変わらないのか、裁判所や弁護士は大丈夫なのか、私たちの人権は守られるのか。 |
◆7月21日 ★検察の「正義」をめぐる構造的な問題 ■郷原信郎(名城大学教授/ コンプライアンス研究センター長/ 弁護士) 昨今の検察問題について、事例をふまえ、「検察の正義」を問い直す。 |
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◆9月1日 ★検察とメディア 裏の癒着構造 ■川端幹人(元「噂の真相」副編集長) メディアはなぜ、検察の不正・腐敗を見逃してきたのか。編集していた雑誌が報復起訴を受けた体験を紹介しながら、記者クラブ制度にとどまらないメディアと検察の裏の癒着構造を暴いてみたいと考えています。 |
◆9月29日 ★検察審査会の仕組みと課題 ─裁判員裁判と比較して ■竹田昌弘(共同通信社会部編集委員) 検察審査会は、小沢一郎さんたちの強制起訴で耳慣れた機関になりました。同じように有権者が参加している裁判員裁判と比較しながら、その仕組みや課題などをお話しします。 |
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◆10月13日 ★なぜ「検察官司法」なのか ■木谷明(法政大学大学院法務研究科教授/ 元最高裁調査官) 長年、裁判所をも事実上屈服させてきた検察。その巨大な力の源泉はどこにあるのか。制度と運用の問題点を具体的事例に基づいて解説し、その真の姿を明らかにする。 |
◆10月27日 ★政治と検察 ─民主化への動き ■保坂展人(前衆議院議員/ ジャーナリスト 政治権力の上位に検察権力が君臨する摩訶不思議な体制はなぜ変わらなかったかを検証します。 |
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◆12月15日 ★刑事司法に巣食う病の改善に向けて ■青木理(ジャーナリスト) 本講座を通じ、日本の刑事司法が深刻な構造的病理を抱えていることが分かったはずだ。それをいかに改善させていくのか。問題点をあらためて総覧し、改善への道を考える。 |
◆2012年1月26日(木) ★刑期を終えて私が語りたいこと ■鈴木宗男(新党大地代表/ 前衆議院議員) 起訴されてから刑期を終えるまで、一体何があったのか、事件の真相やご自身の体験をたっぷり語っていただきます。 |