講座内容
【コーディネーター】 ■大和田清香(ピープルズ・プラン研究所 事務局/元PARC 自由学校 スタッフ) |
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◆6/12 映画『教えられなかった戦争・沖縄編 阿波根昌鴻・伊江島の戦い』を観る 沖縄の反戦・反基地民衆運動から 学びなおす ─阿波根昌鴻の思想と闘い ■大野光明(大阪大学 特任助教) 辺野古や高江での米軍基地・施設建設強行を 阻止する運動がつづく今、阿波根昌鴻の思想 と闘いから、私たちが学び、受け取るべきこ とは何か、共に考えたい。 ●主著:『沖縄闘争の時代1960/70─分断を乗り越える思想と実践』人文書院 2014 /『戦後史再考─「歴史の裂け目」をとらえる』(共編著)平凡社 2014 ●参 考文献:阿波根昌鴻『米軍と農民─沖縄県伊江島』岩波書店 1973 /阿波根昌鴻『命 こそ宝─沖縄反戦の心』岩波書店 1992 |
◆6/27(土)〜6/28(日) 三里塚 木の根ペンションを訪ねる 1 泊2 日 映画『三里塚に生きる』を観る ”農”をめぐるもうひとつの三里塚闘争 ■大野和興(農業ジャーナリスト/日刊ベリタ編集長) 三里塚の百姓のたたかいは、「土」を守る闘い でした。70年代初頭から青年行動隊の面々が 取り組み始めた三里塚型有機農業の意味を問 いながら、今の闘いを考えます。 ●主著:『日本の農業を考える』岩波ジュニア新書 2004/『農と食の政治経済学』緑 風出版 1994 ●参考文献:『壊死する風景─三里塚農民の生とことば』1970 のら 社/ 地球的課題の実験村編『生命めぐる大地』2000 七つ森書館 ■柳川秀夫(空港反対同盟元熱田派 代表世話人/地球的課題の実験村) ■平野靖織(地球的課題の実験村 村民/ PARC会員/有限会社三里塚 代表) 成田・三里塚に建設強行された成田空港。その中、土を守 るたたかい、農を守る営みを通して、三里塚百姓がつかん だ「農の価値」について語り合いたいと思います。 ●主著:地球的課題の実験村編『生命めぐる大地』(共著)七つ森書館 2000 ●参考文献: 隅谷三喜男『成田の空と大地』岩波書店 1996 /宇沢弘文『成田とは何か』岩波書店 1992 |
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◆7/17 森崎和江さん 植民地、からゆきさん、海 ■早瀬晋三(早稲田大学アジア太平洋研究科 教授) 森崎さんは不思議な人だ。朝鮮人、からゆきさ ん、家族舟の漁師のなかに自然と溶けこんでい ける。同じ目線で観る自分と観られる自分が一 体化して、森崎ワールドが出現し広がる。 ●主著:『戦争の記憶を歩く 東南アジアのいま』岩波書店 2007 /ジェームス・ワ レン著、早瀬晋三(訳・監修)『阿姑とからゆきさん』法政大学出版局(近刊) ●参 考文献:『森崎和江コレクション─精神史の旅』(全5巻)藤原書店 2008-09 |
◆9/5(土)14:00~17:00 フォークゲリラとべ平連 ─路上でぼくらは考えた ■吉岡 忍(ノンフィクション作家) 一人っきりのインドアは退屈だ。路上、広場、 映画館、コンサート会場、劇場。アウトドア には人がいて、文化がある。他者や異文化と 出会うところから、自分が生まれる。 ●主著:『墜落の夏 日航123便事故全記録』新潮社 1986/『M / 世界の、憂鬱な先端』 文藝春秋 2000 ●参考文献:大木 晴子、鈴木 一誌『1969─新宿西口地下広場』 新宿書房 2014 ■坂手洋二(劇作家/演出家/燐光群主宰) 「現在」という場所には、その最中にいる者自 身が、見失いがちになる部分がある。批評で あれ芸術であれ、「表現」には、その「部分」を あぶり出し、現前させる作用がある。 ●主著:『普天間』未來社 2012 /『私たちはこうして二十世紀を越えた』新宿書房 2003 |
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◆9/18 40年後の回顧 ─「東アジア反日武装戦線」がいどんだもの ■太田昌国(現代企画室) 東アジア・反日・武装・戦線─すべての語句 に、時代の刻印がある。それらの意味を「時代」 の中に一度は返してみて、それでもなお、40 年後にも残る課題を考える。 ●主著:『【極私的】60年代追憶』インパクト出版会 2014 /『暴力批判論』太田出 版 2007 ●参考文献:松下竜一『狼煙を見よ』河出書房新社 2000 /大道寺将司『棺 一基』太田出版 2012 |
◆10/2 ウーマンリブを生きる ─いまだ生き続けるリブの魂 ■千田有紀(武蔵大学社会学部 教授) 1970年代、最後の革命として現れたウーマン リブ。ウーマンリブとは何なのか、現代を生 きる私たちがどのようなメッセージを受け取 れるのかを考える。 ●主著:『女性学/男性学』岩波書店 2009 /『日本型近代家族』勁草書房 2011 ●参考文献:加納実紀代編『リブという〝革命〟─近代の闇をひらく』インパクト出 版会 2003 /田中美津『いのちの女たちへ─とり乱しウーマン・リブ論 』パンドラ 2010 |
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◆10/16 近代を包摂する〈知〉 ─水俣からの民衆思想 ■山内明美(大正大学人間学部 准教授) 近代社会の崖っぷちから、〈もうひとつのこの 世〉の姿について、みなさんと考えたいと思い ます。 ●主著:『こども東北学』イースト・プレス2011 ●参考文献:渡辺京二『もうひ とつのこの世─石牟礼道子の世界』弦書房 2013 |
◆10/31(土) 14:00~17:30 映画『シバサシ-安里清信の残照-』を観る 海と大地と共同の力 ■上原こずえ(大学非常勤講師) 1970 〜80 年代の沖縄で石油備蓄基地の建 設に反対した金武湾反CTS 闘争について、 関係者の方々の聞き取りや資料調査から学ん できた「生存」思想についてお伝えします。 ●主著:「民衆の『生存』思想から『権利』を問う:施政権返還後の金武湾・反CTS 裁判をめぐって」『沖縄文化研究』第39号 2013 /「沖縄・分断にあらがう」『季刊 ピープルズ・プラン』連載(第61号〜) ●参考文献:安里清信『海はひとの母であ る』晶文社 1981 /安里英子『沖縄・共同体の夢─自治のルーツを訪ねて』榕樹書林 2002 |
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◆11/13 チェルノブイリ後のニューウェーブと 3・11後の脱原発運動 ■土井淑平(元共同通信記者/市民活動家) 3・11フクシマ以後の全国各地の新しい脱原 発運動を、1986年のチェルノブイリ事故後の 「ニューウェーブ」とも比較して今後を考える。 ●主著:『フクシマ・沖縄・四日市─差別と棄民の構造』編集工房 朔 2013 /『終 わりなき戦争国家アメリカ─インディアン戦争から中東大戦争へ』編集工房 朔 2015 ●参考文献:土井淑平『 放射性廃棄物のアポリア ─フクシマ・人形峠・チェ ルノブイリ』農山漁村文化協会 2012 ●参考ウェブサイト:土井淑平「『ニュー ウェーブ』と『オールドウェーブ』を超えて」 |
◆12/12(土)14:00~17:00 最下層から撃つ 山谷、演劇、アジアの 人びととの出会い ■平井 玄(地下大学) 池内さんは若い頃に編集者として現れ、さら に呑み仲間であり、 日雇い労働者の街・山谷 での闘いに私を新宿2丁目から引き出してく れたひとりでした。あれから30年、東アジア を動く芝居者と動かない工作者が互いに何を思うのか? ●主著:『彗星的思考』平凡社 2013 /『ミッキーマウスのプロレタリア宣言』太田 出版 2005 ●参考文献:『愛と憎しみの新宿半径一キロの日本近代史』ちくま新書 2010 ■池内文平(劇作/演出・照明家) というわけで、玄さんのいう通りに事を運び たいと思ってます。でもまあ、芝居の話も含 まれるので半分マユツバかも知れませんが。 |