講座内容
【講師・コーディネーター】 ■嶋 崇(経済学研究家) ●主著:『いまこそ「資本論」』朝日新書 2008 /『大学生になったらまず最初に読む「資本論」』情況出版 2015 |
||
◆5/26 ピケティ『21世紀の資本』×アニメ『秘密結社鷹の爪』 ─2つの話題作から見えてくる格差・貧困の本質 ■嶋 崇(経済学研究家) 『21世紀の資本』と『秘密結社鷹の爪』。富を一方的に吸い 上げる現代社会の矛盾を鋭く指摘した2作品をもとに、私 たちが、格差・貧困を再生産するシステムの中に、知らな い間に組み込まれていることを暴きます。 |
◆6/9 富の偏在と繰り返される金融危機 ─ケインズが警告したカジノ資本主義の復活 ■服部茂幸(福井県立大学経済学部 教授) 2008年の金融危機は世界史に残る大事件であ る。これは1980年代以降の金融主導型経済 のもたらした数多い金融危機の一つにすぎず、 これを例外的な事件と考えることは誤りであ る。 ●主著:『危機・不安定性・資本主義』ミネルヴァ書房 2012 /『新自由主義の帰結 ─なぜ世界経済は停滞するのか』岩波新書 2013 |
|
◆6/23 『21世紀の資本』と『資本論』 ─金持ちが富を吸い上げる政治経済システムを 斬る ■伊藤 誠(東京大学 名誉教授) ピケティが『21世紀の資本』の中で指摘した絶 望的な格差の再拡大。なぜこのような事態に 陥ったのか? これを放置すると私たちはどん な運命をたどるのか? ではどうするべきか? ピケティが指摘しきれなかった問題を含め、『資本論』をも とに考えます。 ●主著:『経済学からなにを学ぶか─その500年の歩み』平凡社新書 2015 /『日本 経済はなぜ衰退したのか: 再生への道を探る』平凡社新書 2013 ●参考文献:ト マ・ピケティ『21 世紀の資本』みすず書房 2014/ 伊藤誠「『21 世紀の資本』論と『資 本論』」『現代思想』2015 年1月増刊号 |
◆7/7 富裕層だけがトクをする租税回避システム ─ 世界中の資金を隠匿するタックス・ヘイブンの実情 ■志賀 櫻(弁護士) 国際的租税回避によって想像を絶する額の資 産が、タックス・ヘイブンに秘匿されてマネー ゲームを繰り広げ、挙げ句の果てにリーマン ショックのような経済危機を引き起こしてい ます。今その実情が少しずつあぶり出されて来ています。 ピケティも見逃して気が付かないでいる格差の真の原因 ー タックス・ヘイブン。この実情を知ることなしに分析評 論政策提言を行っても空振りに終わるだけです。 ●主著:『タックス・ヘイブン─逃げていく税金』岩波新書 2013 /『タックス・イー ター ─消えていく税金』岩波新書 2014 ※「03 揺らぐ『国家』─私たちは今どこに立っているのか」との合同ク ラスです。 |
|
◆7/21 告発第1 弾:格差を世界中にばらまくアメリカ ─「1%」に金も政治も支配される貧困大国アメリカの今 ■堀田佳男(ジャーナリスト) “自由”の旗印のもとに、絶望的な格差、貧困 が蔓延し、しかもそれが固定化しつつあるア メリカの現状について、なぜそのようなこと が起こったか、各階層の人びとはどのように 受け止めているのか、今でも新自由主義を万能だと思って いるのか、具体的な改革の動きはあるのかについてお話し いただきます。 ●主著:『なぜアメリカ金融エリートの報酬は下がらないのか』プレジデント社 2010 /『勝てるビジネスのヒント』講談社 2012 |
◆8/4 告発第2弾:企業も国家も売り渡す自民政権の知恵袋 ─税金逃れさえ指南する経済学者・竹中平蔵から見えるもの ■佐々木実(ジャーナリスト) 「市場原理主義」「新自由主義」と呼ばれる潮流は日本にい かに導入されたのか。「改革」に憑かれた経済学者=竹中平 蔵を通じてここ数十年の日本の変貌を考察する。あわせて 経済学界の動きについても、昨年亡くなった経済学者宇沢 弘文や、近年話題のトマ・ピケティ『21世紀の資本』など に触れながら振り返る。 ●主著:『市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像』講談社 2013 ●参考文 献:佐々木実『市場と権力「 改革」に憑かれた経済学者の肖像』講談社 2013/宇沢 弘文『経済学の考え方』岩波新書 1989 |
|
◆8/25(予定) 「自由」を掲げながら経済を買収する者たち —金で政治を動かすロビイストの黒い野望を暴く ■オリビエ・フーデマン(Corporate Europe Observatory) 公正で平等な競争社会を新自由主義者はうた いますが、実態はそれとは正反対。自分たち に有利なルールを設定し、強欲にお金を奪い 取るロビイスト活動の実態をお話しいただき ます。 ※英日逐次通訳がつきます。 |
◆9/8 今こそ「お金」と「経済」を私たちのものに! ─何から変える? どう変える? ■浜 矩子(同志社大学大学院 教授) 今の経済システムの、何を変えるべきなのか、 どこを継承するべきなのかを、国家内のレベ ルと国際的レベルとで問題提起した上で、今 できること、目指すべき方向について、お話しいただきます。 ●主著:『地球経済のまわり方』ちくまプリマー新書 2014 /『超入門・グローバル 経済─「地球経済」解体新書』NHK 出版新書 2013 |