ようこそPARCへ!

14. 現代社会を知るための10のキーワード

募集状況: お問い合わせ下さい

¥28,000

概要

新聞やテレビなどのマスメディアでは、日々さまざまな言葉がつくられ、使われ、受け止められ、やがて「常識」ができあがっていきます。しかし改めて考えると、私たちはどこまでその言葉の本質や意味、背景を理解できているでしょうか? 「なんとなく知っている」「専門家がいいといっている」というだけで共通理解がつくられ、みながある方向へと向かわせられているのだとしたら――?このクラスでは、現代社会の複雑な問題を理解し、解決していくために必要な10のキーワードを一つひとつ読み解いていきます。いずれも、一般的には「よいもの」「常識」とポジティブに扱われることが多い言葉ですが、「果たしてそれって本当?」と素朴に疑うことから始めましょう。第一線の講師陣がわかりやすく各キーワードの背後にある問題や現象を含めて解説します。頭を柔らかく、のびのびと議論してきましょう。

●2013年5月~12月 
●基本的に木曜日19:00~21:00 
●全10回/定員30名

この講座のPDFはこちらからダウンロードできます。
全講座の掲載されたパンフレットのPDF版はこちらからダウンロードできます。(約13MB)

14. 現代社会を知るための10のキーワード

ダブルクリックすると大きな画像を表示します。

ズームアウト
ズームイン

もっと見る

講座内容

◆5/23(木)
★「自己責任」―生きづらいのは自分のせいなの?
photo coming soon ■中西新太郎(横浜市立大学 教授)


苦しければ苦しいほど、自らの尊厳を守るために、他人に頼らない矜恃を保ちたくなる。そこにつけこむ自己責任論の罠をどう見破り、はね返すことができるか、ともに考えたい。
●主著:『「問題」としての青少年 現代日本の〈文化―社会〉構造』大月書店 2012/『シャカイ系の想像力』岩波書店 2011
●参考文献:中西新太郎『格差社会とたたかう 〈努力・チャンス・自立〉論批判』(共著)青木書店 2007/中西新太郎『キーワードで読む現代日本社会』(共編著)旬報社 2012


  ◆6/20(木)
★「雇用」―正社員なのになぜこんなに不安定なの?
photo coming soon ■竹信三恵子(和光大学 教授/ジャーナリスト)


正社員になることが問題の解決だった時代は終わりました。働き方そのものを変えること、そのためのネットワークづくりが問われています。
●主著:『しあわせに働ける社会へ』岩波ジュニア新書 2012/『ルポ賃金差別』ちくま新書 2012


◆7/18(木)
★「憲法改正」―何のために変えたいの?

photo coming soon ■渡辺治(一橋大学 名誉教授)


安倍政権になって、憲法「改正」の企図が本格的に台頭した。すでに、自民党は2012年4月に「日本国憲法改正草案」を発表し、維新の会も憲法改正を打ち出している。改憲草案にあたりながら、現代改憲のねらいの変遷と当面の焦点、さらに自民党の改憲戦略を検討する。
●主著:『渡辺治の政治学入門』新日本出版社 2012

 
◆8/1(木)
★「復興」―東日本大震災の全体像と復興の現状はどうなっているの?
photo coming soon ■室崎益輝(兵庫県立大学 特任教授/神戸大学 名誉教授)

巨大災害は、その社会の持っていた歪みを顕在化させる。復興は、その歪みを改革する使命を持つ。本講義はそうした視点から、東日本大震災の本質と復興のあり方を考察する。
●主著:『地震列島・日本の教訓(NHKテレビテキスト・歴史は眠らない)』 NHK出版 2010/『東日本大震災・原発事故 復興まちづくりに向けて』(共著) 学芸出版社 2011
●参考文献:室崎益輝「『高台移転』は誤りだ」『世界』2011年8月号 岩波書店/室崎益輝「東日本大震災からの復興についてのメモ」『地震ジャーナル』54号 地震予知総合研究振興会 2012



◆9/18(水)
★「国益」―国家の利益っていったい何なの?
photo coming soon ■岡田憲治(専修大学法学部 教授)


「国家」や「国益」のようなビッグ・ワードになればなるほど、 その意味内容を別の言葉で切り分ける必要があります。大 雑把な理解を克服して、新しい発見を目指します。
●主著:『静かに「政治」の話を続けよう 』亜紀書房 2011/『言葉が足りない とサルになる』亜紀書房 2010 
●参考文献:岡田憲治『静かに「政治」の話を 続けよう 』亜紀書房 2011/岡田憲治『はじめてのデモクラシー講義』柏書房 2004


 
◆9/26(木)
★「経済成長」――豊かさはお金でしか計れないの?
■ 中野佳裕(国際基督教大学 助手・研究員)


経済成長至上主義の価値観の下で見落とされる価値や生き方について、思想と歴史の双方から検討します。
●共著:勝俣誠、マルク・アンベール(編著)『脱成長の道 分かち合いの社会を創る』コモンズ 2011
●参考文献:セルジュ・ラトゥーシュ『経済成長なき社会発展は可能か? 〈脱成長〉と〈ポスト開発〉の経済学』作品社 2010(※11刷以降)/中野佳裕「豊かさを変える」全5回『東京新聞』1月14日~2月11日(毎週月曜、朝刊第4面)



◆10/10(木)
★「自由貿易」―グローバル化するといったい何が問題なの?
photo coming soon ■鈴木宣弘(東京大学大学院農学国際専攻 教授


米国主導の極端な自由貿易の推進や規制緩和の徹底が、「1%の1%による1%のための」(スティグリッツ教授)利益を追求し99%を苦しめることは、世界各地での「反格差社会デモ」の頻発からも明らかであるにもかかわらず、TPPをはじめ、この「時代遅れ」の流れを進めようとする圧力が強まっている。これに断固としてNOを突き付け、アジアに適した、真に柔軟で互恵的な経済連携の具体化を日本が主導すべきである。
●主著:『ここが間違っている! 日本の農業問題 農業・食料・TPPの“真”常識』(共著)家の光協会 2013/『よくわかるTPP48のまちがい』(共著)農文協 2012

 
◆10/24(木)
★「低価格」―デフレはいいこと?食べ物・着る物がなぜこんなに安いの?
photo coming soon ■浜 矩子(同志社大学大学院ビジネス研究科長・教授)

企業はどのようにして商品を安く販売しているのか。消費者には見えにくい安売りの弊害とは何か。デフレ経済と私たちの消費生活の問題についてわかりやすくお話しいただきます。
●主著:『超入門・グローバル経済―「地球経済」解体新書』NHK出版新書 2013/『新・国富論 グローバル経済の教科書』文春新書 2012


◆11/22(金)
★「家族」―脆弱化する「絆」と子どもの危機

photo coming soon ■本田由紀(東京大学大学院教育学研究科 教授)


家族の「絆」がいっそう称揚されている状況とは裏腹に、現実の家族の存立基盤は揺らいでおり、家族間の関係性にも軋みが見えます。それらが子どもの将来にも色濃く影響するようになっていることに対して、いかなる社会全体での対処が必要なのかを考えます。
●主著:『「家庭教育」の隘路 子育てに脅迫される母親たち』勁草書房 2008/『軋む社会 教育・仕事・若者の現在』河出文庫 2011

 
◆12/5(木)
★「グリーン・エコノミー」―環境に優しい経済なんて実現できるの?
photo coming soon ■井田徹治(共同通信社 編集委員)


最近、耳にすることが多くなってきた「グリーン経済」という言葉。なぜ、いまグリーン経済なのか。その問題点は何かを一緒に考えてみたいと思います。
●主著:『グリーン経済最前線』(共著)岩波新書 2012/『生物多様性とは何か』岩波新書 2010
●参考文献:グレッチェン・C・デイリー、キャサリン・エリソン『生態系サービスという挑戦―市場を使って自然を守る』名古屋大学出版会 2010


[profiler]
Memory usage: real: 34340864, emalloc: 33857680
Code ProfilerTimeCntEmallocRealMem