講座内容
◆講師&コーディネーター ■若林大我(東京大学/法政大学 非常勤講師) プロフィール:ペルー南部高地の先住民共同体をフィールドに、アルパカをはじめとする家畜の飼育・利用と、民話や口承、儀礼などに表れる世界観との結びつきをテーマに研究している。 ●参考文献:友枝啓泰『雄牛とコンドル アンデス社会の儀礼と民話』岩波書店 1986/友枝啓泰・染田秀藤(編)『アンデス文化を学ぶ人のために』世界思想社 1997/山本紀夫(編)『アンデス高地』京都大学学術出版会 2007 |
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◆5月31日 ★オリエンテーション: ケチュア語の基本1 発音と人称 お話:アンデス先住民族の親族の呼びかたと家族生活 ◆ ★ケチュア語の世界へようこそ ─ケチュア語の背景とケチュア語話者の地理的ひろがりをながめる ■太田昌国(現代企画室/民族問題研究) 先住民族言語を学ぶことの意味を、時代思潮の変化の中で捉えてみます。 ●主著:『千の日と夜の記憶』現代企画室 1994/『「国家と戦争」異説 戦時体制下の省察』現代企画室 2004 ●参考文献:ドミティーラ・バリオス、モエマ・ヴィーゼル『私にも話させて アンデスの鉱山に生きる人々の物語』現代企画室 1984/ベアトリス・パラシオス『「悪なき大地」への途上にて』編集室インディアス 2008 ◆6月28日 ★ケチュア語の基本2 あいさつ・自己紹介・時間を表わすことば お話:アンデス農村部の人びとの1年 ◆7月12日 ★ケチュア語の基本3 数詞 お話:ケチュア語のポピュラーミュージック・ワイノの世界―アンデス高地部を中心に ◆7月20日(土)14:00 〜17:30 映画を観る ★ケチュア語は「近代」の何を暴いたのか ―ボリビア映画を観て知るアンデス現代史 ■太田昌国(現代企画室/民族問題研究) これは実に面白く、たくさんのことを語りかける、力強いメッセージ映画です。 ●主著:『「拉致」異論 日朝関係をどう考えるか』河出文庫 2008/『テレビに映らない世界を知る方法』現代書館 2013 ●参考文献:太田昌国(編著)『アンデスで先住民の映画を撮る ウカマウの実践40年と日本からの協働20年』現代企画室 2000/『第一の敵 ボリビア・ウカマウ集団シナリオ集』インパクト出版会 1981 ◎上映作品:『コンドルの血』(監督:ホルヘ・サンヒネス/ボリビア/82分/1969年) |
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◆9月13日 ★ケチュア語の基本4 動物・植物・色を表わすことば お話:農村部の食べもの・暮らし ◆9月27日 ★ケチュア語の基本5 簡単な肯定文・天気を表わすことば ◆10月11日 ★大地と人間を治すアンデスの職能者:クランデーロ ■岡本年正(フェリス女学院大学 非常勤講師) アンデスの山や大地への信仰は、特に都市部ではクランデーロ(呪医)を中心に実践されています。彼らの実践からアンデスの人びとの信仰や生活の現代的状況を考えていきます。 ●参考文献:実松克義『アンデス・シャーマンとの対話 宗教人類学者が見たアンデスの宇宙観』現代書館 2005/細谷広美『アンデスの宗教的世界 ペルーにおける山の神信仰の現在性』明石書店 1997 ◆10月25日 ★ケチュア語の基本6 簡単な否定文・疑問文 ◆11月8日 ★ケチュア語のきほん7 よく使う接尾辞 ◆11月22日 ★純粋ケチュア語にふれる 16世紀末~17世紀初頭に成立したと考えられるワロチリ文書は、ほぼ純粋なケチュア語で書かれた貴重な資料です。また、先住民の貴族の家系出身とされるペルーの年代記作者ワモン・ポマの作品にもふれます。 ◆12月13日 ★変わりゆく先住民社会―開発、移住、生業の変容 私たちの社会と同様、アンデス先住民の社会も常に変わり続けてきました。現在彼らが直面するさまざまな変化について、具体例を材料に議論してみましょう。 ◆ ★クロージング・パーティ!─アンデスの料理をみんなでつくり味わおう ※材料費が別途かかります。 |